- その昔、神は風に乗ってやってくると信じられていました。
カサカサと木の葉が音を立てる。 - するとそこには目に見えない何かが訪れたというシルシだった。
「訪れ」、それは「音連れ」でもあったのです。 - 風にもその時々の表情があることをご存知でしたか。
足下の石と石が擦れ合う音を聞いたことがありますか? - 刻一刻と変わっていく空の色をゆったりとながめたことがありますか。
油山の歴史
油山温泉は、500年ほど前より温泉が湧き出て医学の発達していない昔は唯一の湯治場として有名でした。
今川一族との関係がとくに深く、今川義元の母寿桂尼は政治のかたわら折々に油山温泉を好んで湯場に来られていたと伝えられております。